印象に残ったもの

ここ3年ぐらいで印象に残ったものを思い返してみると、

ゴダールの「東風」
・ダリのドキュメンタリー
フロイト精神分析関連
マティスの「王の悲しみ」
荘子の寓話

あたりか。今の気分かもしれんが(笑)

以下は解説です。

ゴダールの東風(映画)は、マルクス=レーニン主義のウンタラカンタラに関してはまったく理解できなかったのですが、画面から伝わる映画作家としての格闘の痕跡やら、映像表現の可能性をひたすら追及するゴダールの切実な姿勢に惹かれ、私は感動したのでした。

・ダリのドキュメンタリーで、初めて動くダリ、喋るダリを観たのですが、ブッ飛んでて最高だった。ダリの神経症者で繊細な感じには、私としてはシンパシーをかなり感じる。とくに、奥さんが亡くなってからショックでまったく絵が描けなくなり、家に閉じ籠って外にも出れなくなってしまうあたりは、もう…この人、人間的に最高だなと思いましたね。

あと、自宅で火災があって、やけどで入院し、退院時に記者に囲まれ、そこで言い放った、「天才は死なない!」という言葉には、正直、シビレました。

そして、少しだけ、戦友であろうマン・レイが写っていたのですが、かっこよかった。あんなじいさんに俺もなりたい!と思いましたね。

・次に、フロイト精神分析関連。これは今、学習中ですが、フロイト精神分析入門は私の聖典になりそうだと言っても過言ではないぐらいの本になりそうです。おそらく、これ読んで理解できれば、不登校もうつの方も、完治とまでは言わないまでも、得るものはかなり大きいはずです。

マティスの王の悲しみ。これはマティスの切り絵の作品なのですが、図書館にレプリカがあって、たまたま見ました。この絵を見て、「絵って、画面だな」と思い、生きている絵、画面に生命を感じる作品というものに初めて出会った気がしました。ほんと、生きている絵ってあるんですね。

・ラスト、荘子。彼は珍しく、思想を寓話スタイルで教えるタイプの人で、そんな人に、私は初めて出会いました。その意外性に、読む側のことを配慮している彼の精神性に惹かれました。柔軟性があるなあ。とくに、私は、彼の説く「無用の用」の概念には強く惹き付けられました。こういうこと言える人になりたいもんです。

以上。

終わり。