ヤマンバギャルはどこか土着的

時期的にいうと、90年代後半でしょうか?ヤマンバギャルという女性たちがいましたね。あの子達は今考えても稀有な存在だったと思います。彼女たちのような民族的なヘアメイクといいましょうか、ファッションは、携帯電話やMDプレーヤーなどのテクノロジーの進化といった世の情勢に対して、対置されたカタチで出現したと思います。利便性や機能主義的に傾く世の中に反し、厚底ブーツや、やたらと尖った爪、やたらとつける携帯ストラップといった装飾的な装いは、何か人間らしさによる抵抗のようなものを感じました。

私には、そんな彼女たちが大変土着的に映り、渋谷センター街や原宿の竹下通りといった最先端な場所で、あの装いをして出現したというのは、もはや、時代に対する反作用でも何物でもなく、まるで、テクノロジーの進歩と調和に否を突きつけた太陽の塔のような存在にも見えました。(パラパラなんかも、どこか呪術的ですしね。)

もう彼女たちはだいぶ少数派になってしまい、今は韓流メイクやファッションが流行ってるのかどうかは私にはよく分かりませんが、彼女たちの時代に抵抗する精神というのは、どこか別のかたちで継承されていれば良いな、なんて思います。

みんなさん、今頃、立派な主婦やお母さんになってるのでしょうね、きっと。